こんにちは。
夜遅くに公道をブンブンいわせながら走るバイク乗りの人たちが現れる頻度が上がったので、春だなって感じます。
最近、自分が直接動かないと仕事が片づかないことを目の当たりし、疲労困憊。
癒やしを求めて、元気になれる本を読もうと思ったら、フタをしていた思春期のモヤモヤと、現在の焦燥がちょっぴりあふれ出てきて、道の真ん中で大の字になった1ミリ書店員です。
そこら中にみかん汁をぶちまけてみせようじゃないかっ。
私をそうさせた本が、以前記事にさせていただいた『カトリと眠れる石の街』のシリーズ第2弾です。
東曜太郎『カトリと霧の国の遺産』講談社
簡単なあらすじー
舞台は19世紀後半のエディンバラ。
金物屋の娘カトリ・マクラウドは、家を継ぐことより進学して研究者になりたいと、親からの理解も得て、博物館で雑務をこなしながら勉強する毎日を送っています。
ある日、博物館にとある人物のコレクションが寄贈されました。
「ネブラ」という国についてのコレクションということで、研究前にコレクション展として展示をすることになります。
その展示期間中にその展示室で行方不明事件が発生。
カトリ自身も不思議な体験をし、前作でも一緒に活躍したリズ(エリザベス・オールデン)と調べ始めますが、そこには意外な事実が隠されていました。
ついにはカトリまで……。
今回も謎解きと並行して、カトリ自身の将来への不安と金物屋での自分と、尽きることのない悩みに立ち向かっていきます。
カトリとリズ、それとカトリの幼馴染の宿屋の息子ジェイクも加わり、行方不明事件の解決に向けて動く、「謎解き冒険活劇」です。
あまり簡単なあらすじでない気が……。まとめるって難しい。
『カトリと霧の国の遺産』の感想
やっぱり、少年少女の活躍は良いですよ。
心には常に良い無鉄砲さが必要です。
外には出せない無鉄砲さを内に秘めて生きていきます。
前作は、謎解きとして読んでいて、最後で「あれ、これってファンタジーか?」と思ったくらいのファンタジー度合いだったのですが、今作はファンタジー色が強かったです。
色々書くと全部言ってしまいそうなので控えますが、自分が納得して決めたことでも悩むことはあるだろうし、決められたことに従って生きることも、それで幸せになれる人がいると思うと、なんとも言い難いというか、言う必要はないというか……。
うーん。そんなところが、道の真ん中で大の字になった要因ですね。
(冗談ですよ)
「みんなちがって、みんないい」(金子みすゞ『私と小鳥と鈴と』より)です。
ただ、関係ない人に迷惑をかけてはいけない。
うん。
『カトリと霧の国の遺産』どんな人におすすめ?
- 前作『カトリと眠れる石の街』を面白いと思った人。
- ここぞというときの少女たちの絆を感じたい人。
- 成長する子どもを見守りたい人。
余談
2023年9月に発売されていた本書を今になって読んだ理由をお話します。
いわゆる言い訳。
あるある話かと思いますが、発売前は楽しみに待っていたのですよ。
しかし、いつの間にか、半年も経っていたというわけです。
あれ、あるあるか?
今回も、最後までお読みいただきありがとうございます。